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「コスパ」という言い方を初めて聞いたのは何年も前になりますが、今では流行語というよりもはや浸透した感がありますね。

さらにはタイパ(タイムパフォーマンス)といってYouTube動画などを2倍速で観たり、リスパ(リスクに対するパフォーマンス)など効率を重視する人がとても多い時代になりました。

しかしだからこそ、私たちは「コスパで選ぶから家づくりが失敗する」という立場を強く表明します。

それはなぜか?

結論から言えば「ディスカウント店では、高級百貨店のようなサービスを望むのは難しい」ということに似ているからです。

ディスカウントストアと高級百貨店にもし同じ商品が置いてあったとして、価格だけで選ぶならディスカウントストアの方が安価(コスパが高い)に決まっています。

その一方で細やかな質問にも丁寧に答えてくれたり商品の手配などきめ細やかなサービスを行うことができるのは、やはり高級百貨店。

これはどちらが良い、悪いということではなくそれぞれに役割があり

「その商品に付加価値を求めるなら、高級百貨店で購入した方が安全である」

「その商品に付加価値を求めないなら、ディスカウントストアで購入した方がコスパが高い」

という違いがあるだけです。

*ディスカウントストアに行って「〇〇百貨店はこんなサービスをしてくれたんだぞ!」と言っても、「だったら〇〇百貨店で買ったらいいじゃないですか」と返されそうですよね。

その意味で、もしあなたが

・注文住宅業界にとても明るく、建築資材のメリットデメリットも価格相場も熟知していて

・次々に現場で発生する諸問題を見事に自己解決できて

・建築会社や不動産会社との交渉術に長けている

のなら建築会社をコスパで選ぶべきです。不要なお金など払う必要はありません。

もしハウスメーカー担当者から「お客様のそのお悩みごとは、我々の仕事ではありません」と拒否されても、ご自分で解決すればよいのですから。

しかしながら

・私たちはビギナーだから、なるべく手厚い情報提供がほしい

・我たちでは気づくことのできない問題を察知してほしい

・メリット、デメリットも交えて選択肢を与えてほしい

という人が、もしディスカウントストアのようなハウスメーカーを選んでしまったとしたらミスマッチ以外の何物でもない。

・・・にもかかわらず、世間の風潮として「コスパ良ければすべて良し!」というのなら、やはり危険ではないかな、と思わされてしまいます。

・・え?

「我々にとってこれだけ大きな金額の買い物なんだから、ディスカウントストアのようなハウスメーカーがある訳がないだろう」

ですって?

次回はそのあたりのお話をします。