皆様、注文住宅のための土地を選びたいと考えたとき、そのパートナーに選ぶのは誰でしょう?
不動産会社の担当者でしょうか、それとも建築会社の担当者?
魚を買いに魚屋さんに行く、野菜を買いに八百屋さんに行くことが普通なら土地を買いに不動産会社に行くのは一件当然のことのように思えます。
しかしここで注意をしてほしいのは、不動産会社の担当者がいったいどのくらい建築に詳しいのか?です
これを言うと「え?不動産会社なんだから相当に詳しいのでは?」と思われるかもしれませんが、彼らは土地のことに詳しくても建築のことまで詳しいとは限りません。これらは別々のものだからです。
たとえばこんな質問を投げかけてみてはどうでしょうか
◇初級編
・隣地境界線のブロックにどのような対応をしないとならないのか?その高さが何センチを超えていたら必要になるか?およそいくら費用が発生するか?
・周辺環境から、どのような地盤改良工事が想定されるか?その金額はどのくらいか?
◇中級編
・用途市域が「第一種住居専用地域」だとした場合、二階の形状にどう影響するか?間取りにどう制限を及ぼすか?
・敷地に引き込まれている水道管が現状何ミリなのか?そのままで使えるのか、是正が必要か?それとも任意なのか?
私たち建築会社にとって、このくらいの回答は朝飯前です。
ところがこれらに回答できる不動産会社の担当者はかなり少ない。かなり、です。
こういった大切な情報を得ることがないまま進めてしまうとトラブルの火種になりかねませんが、しかし実際の契約を交わしてしまったあとでは「お客さん、あなたここにサインと印鑑を押しましたよね?つまり我々不動産会社としては承諾を得ていることになるんですよ?」とさえなり兼ねません。
そういったトラブルにならないよう、
・「早く決断しないと他の客に取られますよ?」という甘言にあまり惑わされないこと
・「近くにおいしいケーキ屋さんができたんです!」といったあまり建築に関係ない情報に惑わされないこと
・「建築に詳しい不動産会社」か「建築会社」をパートナーにすること
にご注意ください。