住宅メーカーに問い合わせをすると
「お客様の夢のマイホームをお手伝いさせて頂きます」とか「お客様の夢を叶えます」と返信されることがよくあります。
しかし私はそのように「夢」という言葉を、お客様に対して使うことができません・・
なぜならマイホーム、特に注文住宅を達成するには夢のように甘く甘美な世界などではなく、本当に辛くて苦しいことが次々にやってくるからです。
土地から探さないとならない場合「探しても探しても探しても、気に入った土地が見つからない」という苦しみ、「さていったいどのハウスメーカーがいいのか、担当者が信頼に値するのか」というたった1つを選ばなければならない悩み、契約をしたらしたで「着工という限られた期限までに間取りや仕様を完璧に決めなければならない」という焦り、打ち合わせが終われば終わったで「果たして無事に完成してくれるのか」という不安。次々に襲ってくる四苦八苦。
しかしだからこそ、マイホームが完成して家族全員が喜べる瞬間が尊いのです。
「本当に温かい家になったよね、これで冬だって健康で過ごせるね」
「収納がたくさんあってスッキリした家になったね」
「みんなが集まれるリビングになって、家族の時間がこんなに増えたよね」
「こうなったら俺がいつ死んだって家族には家を残してあげられるよ笑」
家族で笑いながら、こんな話ができる日がきっと来る。
だから尊いのです。
ときどき「俺はどうしてこんな苦しい思いをしてまで毎日のように働かなければならないのか」という悩みを打ち明けられることがあります。
その答えはもしかすると「家を建てて尊い気持ちを味わうため」と言えるかもしれません。なぜならきちんと働いてきた信用と実績がなければ銀行は住宅ローンを通してくれないから。そして住宅ローンが通らなければ、家を買うことはきわめて難しいからです。
「お客様の夢を叶えます」という言葉を簡単には使えませんが「きっと尊い日がやってきますよ」とは自信をもって断言できます。
あなたも、ぜひ。