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ハウスメーカーや不動産会社などで話を聞いていると「それでは事前審査をやってみましょう」「まずは仮審査から始めましょう」という提案があります。これは事前審査という言い方でも仮審査という言い方でも構いませんが、つまり本申込前の簡易審査の事。

確かに予算の目途が立たないまま夢と希望と具体的な物件ばかりが膨らんでしまっても、最後になって「ローンが通りませんでした」となれば、それまでの時間が無駄になるばかりかせっかく盛り上がった気持ちまで落ち込んでしまいかねません。(不動産会社側の担当者も上司に怒られます) 

そのため実際に買う・買わないはともかく事前審査だけは試してみる、というのは決して悪い選択肢ではありません。

それでは悪い選択肢とは一体なにか。

典型的なのは

・複数の金融機関(4~5社)へ一度に審査申込すること

・最初にネット銀行から事前審査を行うこと

この二つです。

ふつうの人からすると金融機関は名前、コーポレートカラー、支店窓口がどこにあるかくらいしか違いがわかりません。なぜその銀行で口座を作ったのか?と聞けば「たまたま駅前に窓口があったから」という人は多いでしょう。

ところがいざローン審査となると、それはそれは複雑怪奇な違いがそれぞれの金融機関ごとにあるのです・・

その中で特にひっかかりやすい落とし穴は「審査回数が何回目かによって審査の有利不利が変わる」ということ。これは審査担当者のネガティブスイッチが入りやすい一因です。

一般に金融機関は多額の貸し付けをしたいもの。ところが審査担当者だけが立場が違い、自分がOKを出したお客様の融資が返済されなくなったら自分の評価が下がってしまうため「なにかありそうだな」と少しでも感じると途端に貸さない理由を探しがち。このことをネガティブスイッチが入ったと呼びます。

そして審査を申し込んだ人が(つまりお客様が)何回の審査をしたかということは個人信用情報機関を通じて筒抜けになっているため、そのことを審査担当者が知った際に

(え?うちで5回目の審査?なんだなんだ?これは何か問題があるんじゃないか?回答はNGを出しておいた方が無難だな・・)

というネガティブスイッチが入ってしまい、本来なら通るはずだった審査が通らなくなってしまう、ということが実際にあるのです。

これは「うちの銀行は3回以内じゃないと絶対にだめだ」というところもあれば「5回目ならギリギリセーフ」や「別にウチは何回目でも構いません」などありますが多くの金融機関では4回目からネガティブスイッチが入りやすい傾向にある。

だからこそ3回のチャンスを計画的に考える必要があるのです。

そして「なぜネット銀行を最初に申し込んではいけないか」ですが、理由としては

・ネット銀行の多くは審査基準が高い

・ネット銀行の多くは審査基準のヒントを不動産会社にすら一切与えない

からです。

ネット銀行とは名前の通り店舗を持たないため金利自体低く見えるのものの、審査基準が高い&わからない金融機関へ立て続けに審査を出し、その結果全て審査に落ちてしまった・・という恐れが高い。

そこでまずは

・審査基準を比較的明らかにしている

・審査基準が比較的低い

・実行金利がほどほどに低い

金融機関への事前審査を「1つだけ」行うのが最も安全策と言えます。

もし最初の1つが無事に通ったら、ネット銀行にチャレンジする。

もし最初の1つが無事に通らなかったら、審査基準の低い金融機関にチャレンジする。

これが鉄板中の鉄板・・!

・・のはずが、なぜか不動産会社も建築会社の担当者も意外なほどこのことを知らない。。

そのため「まあ、5つくらい審査をかけて1つでも通ればいいでしょう」なんて乱暴なことをする会社がまれにある、ということをこれを読んでくださるあなたはどうか覚えておいてください。