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前回は

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・一級建築士くらい注文住宅業界に明るく、建築資材の価格相場も熟知していて

・次々に発生する諸問題を見事に自己解決できて

・建築会社との交渉術に長けている

のなら建築会社をコスパで選べばいいでしょう

もしそうでないなら「コスパで選ぶから家づくりが失敗する」

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というお話をしました。しかしこの話をすると

「は?一生に一度の買い物なんだから、きちんとした人的サービスが得られるはずでは?」

というお声がよく挙がるので、今回はそれについてお話したいと思います。

まず結論から言うと

「そう思いたいのはお客様の自由ですが、担当者も同じように考えているとは限らない」

ということ。

これは私自身の過去談ですが、コスパをアピールしていたあるハウスメーカーでは「お客にそこまでのサービスは必要ない」という言葉が頻繁に飛び交っていたのです。

個人的には(いや、、最低限このくらいはしてやらんと、いい家にならんやろ・・)と驚いてしまうのですが、そんなとき決まって言われることは

「そんなことをしている時間があるなら、次の客を取ってこい!」

「ウチはディスカウントストアであって高級百貨店じゃないんだ!客にもそう言ってこい!」

という怒りの指示ばかり。。。

当時その会社は飛びぬけた成長率を誇り、まさに破竹の勢いで大きくなったあるハウスメーカーでした。確かに価格に対しての性能の良さ=コスパは折り紙つきで「この価格でこれだけの性能だったら、他社では相手にならない」とさえ言われていたほど。

しかし同社の市場シェアは当時0.5%にも満たないためスケールメリットがさほど高いわけでもなく、また住宅展示場も大量に出店していたこともあり、価格と性能が秀でている代わりに「何かを削らなければ」経営が成り立たないことは自明です。そしてその何かとはまさに人的サービスのこと。

そうなると請負契約書に書かれている「やらなければならないこと」は果たすものの、よいお家づくりのために「やった方がいいこと」についての提案は担当者から一切ありません。なにせ「そんな時間があるなら次の客を取ってこい!」と怒号が飛ぶのですから。

とはいえ本当は「やった方がいいこと」をどれだけ提案できるか、受け入れてもらえるかがよいお家づくりのカギになるんですけどね・・・

コスパで選ぶこと自体は構いませんが、そういったことへの覚悟と対処方法は十分にあるのかどうか一度お考えになってから契約を交わしても遅くはありません。

するとさて「ではどうしたら人的サービスが優れているかどうか確認できるのか?」という次の疑問が生じますね。

そのあたりは次回にいたしましょう。

どうぞお楽しみに。