国土交通省は、24年度税制改正での住宅ローン減税の変更内容について、よくある質問を「Q&A」にしてまとめた。床面積要件の40㎡以上への緩和措置の延長と、今回の制度変更との関連性の整理など、全7問について回答している。
23年末に閣議決定された政府の24年度税制改正大綱で住宅ローン減税は、子育て世帯・若者夫婦世帯が24年中に入居する場合に限り、借入限度額を従来水準で維持することが決定した。借入限度額は、長期優良住宅・低炭素住宅では4,500万円(子育て・若者夫婦世帯なら5,000万円)、ZEH水準省エネ住宅は3,500万円(同4,500万円)、省エネ基準適合住宅は3,000万円(同4,000万円)、省エネ基準に満たないその他の住宅は0円となった。また、新築の床面積要件を40㎡以上に緩和する措置は、建築確認期限を従来から1年延長し24年12月31日までとなる。
Q&Aは、床面積要件の緩和措置は、現行通り「合計所得金額1,000万円以下であること」が要件であり、子育て・若者夫婦世帯だけに限った適用ではないことを説明。また、新築で省エネ基準に満たない「その他の住宅」は制度の対象外(借入限度額0円)となるが、買取再販住宅であれば24年・25年の入居で借入限度額2,000万円・控除期間10年が適用になることも回答している。
このほか24年度税制改正では、父母などから住宅取得等資金を受けた場合に500万円まで贈与税非課税となる措置も、3年間(24~26年)延長された。非課税額が1,000万円に上乗せされる「良質な住宅」の省エネ性能要件は、ZEH水準(断熱等性能等級5以上かつ一次エネルギー消費量等級6以上)となった