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SNSなど洪水のように流れてくる情報から「本当に役に立つ情報」を選び取るのは難しいもの。

そこでなるべくフェアな視点からメリット・デメリットの両方をご紹介することで皆様の判断のお役に立つよう情報提供をしたいと考えています。

今回のテーマは「回遊動線の間取り」

回遊動線とはたとえば以下の画像のような間取りで、「突き当りがなくグルっと回ることのできる動線」の間取りをさします。

YouTubeやInstagramなどでは「これから家を建てるなら絶対に回遊動線にした方が便利!」という意見が多いのですが、ちょっと待ってください。回遊動線のメリットデメリットは

〇メリット:突き当りがないので動線(人の歩く歩数)を短くすることができる

×デメリット:動線を確保するスペースが増える ≒ 収納が減る

回遊動線にするには回遊のための通路を増やさなければなりませんが、「その通路を増やさなかったらそのぶん収納になったのに」ということになり、これは「誰かが1枚多くのピザを取ったら、誰かのピザが1枚減る」というゼロサムゲームと同じです。

試しに上記の間取りを以下のようにして収納を増やしました。

そうすると「だったら建物全体の大きさを増やせば収納も動線も解決では?」という意見も出るのですが建蔽率や容積率など法令上の制限、または「ご予算の上限」よって家自体を大きくできないこともあります。そして何より、間取り提案をする側としては「不要な間取りにしてお客様の金額を吊り上げるのは本意ではない」という気持ちもあります。

それでは収納と動線をどのようなバランスで設ければよいのでしょうか?優先するべきは「収納」だと考えます。ご家族構成やご趣味によってもちろん異なるものの戸建住宅における一般的な収納率は13%程度と言われており、私たちもそれを目指して間取りを作成しています。

反対に言うと13%以上の収納力さえあれば、回遊動線を設けてもあまり問題はないということですね。

まとめると

・回遊動線にすると収納が減

・収納率は13%くらい少なくともほしい

・収納率を確保してから回遊動線を検討する、という順番を守る

ということを意識して採用を検討してください。