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SNSなど洪水のように流れてくる情報から「本当に役に立つ情報」を選び取るのは難しいもの。

そこでなるべくフェアな視点からメリット・デメリットの両方をご紹介することで皆様の判断のお役に立つよう情報提供をしたいと考えています。

今回のテーマは「太陽光発電システム」

東京都では2025年4月から新築住宅への義務化ということもあり大きな注目を受けている設備ですが、実際かなり賛否が別れているのも事実です。

◯メリット:発電することによって電気料金を抑えるなど収益が期待できる(投資目的)停電時に非常用の電源として使用することができる(災害対策)

×デメリット:初期投資がペイしない場合がある。パネルが損傷を受けると感電・火災リスクが生じる

多くのお客様らは

「発電をすることで毎月の光熱費を削減したい」

「なんだったら収益も得たい」

といった投資目的から新築時に太陽光発電システムを希望なさるようです。

ところが(なぜか)見落とされやすいのは「高額な初期投資が発生する」ということ。当たり前のことですがニワトリがいなければ卵が産まれないのと同じ。つまり初期投資以上の金銭的リターンが無ければ「太陽光発電システムなど設置しない方がお得だった」ということがあり得ることを頭の片隅に入れておいてください。

過去には売電単価が48円と高額だったことから「儲かって仕方ない」という時代もあるにはあったのですが、2024年度では売電単価16円(搭載容量10kW未満の場合)とかなり下がってしまいました。

にもかかわらず太陽光発電システム本体の設置費用はさほど変わらない上、当時は存在していた市区町村の補助金今ではかなり少なくなっています。

そのため過去と比較して本体費用を回収までが長くなるならまだしも、条件によっては「搭載するだけ損」ということすら否定できません。周辺環境(設置の南側に高い建物などがあると不利)や搭載容量などを加味しながらどうか設置を検討してください。

・・・という話をすると「〇〇というハウスメーカーでは標準仕様だから初期投資がかからないのでは?」という質問を受けますが、なんのことはありません。それは「本体価格に太陽光発電システムが上乗せされているだけ」の話です。投資に旨い話はそうそうないのです。

その一方で「非常用電源にする」というメリットはまだ理に叶っています。

過去には発電のひっ迫によって大規模計画停電がありましたが、真夏にそれが発生すると冷蔵庫の中身があっという間に傷んでしまい貴重な食料の保存を大きく左右します。またペットにワンちゃんがいると「どうしても冷房を切るわけにはいかない」という声が挙がりますから、一時的にせよ給電があると心強いのは間違いありません。

しかし大規模災害が発生すると「パネルには絶対に手を触れないでください」「感電や火災の恐れがあります」というアナウンスがメーカー各社から流れることがあり、それだけリスクが高まることから「いったい何のための災害対策なのか?」という声もありました。

まとめると

・投資目的の場合は周辺環境と搭載容量、売電単価を検討してから搭載してほしい

・いくら毎月の光熱費が割安になるとはいえ、初期投資が高額であることを忘れない

・建物の耐震性が低いとパネル搭載にリスクが上がる

ということを意識してください。